学校へ提出するいじめ相談文書の書き方
感情を削るのではなく、事実・現在の危険・求める行動を分けて書くと、学校が組織として動きやすくなります
文書で残す理由
電話や面談は早く相談できる一方、後から「何を伝えたか」「学校が何を約束したか」が曖昧になりやすい方法です。文書は先生を責めるためではなく、担任だけで抱えず、校長や学校いじめ対策組織へ正確に共有してもらうために使います。
- 被害の内容と現在の危険を一度に共有できる
- 学校へ求めることと回答期限を明確にできる
- 相談日、提出資料、学校の回答を後から確認できる
- 教育委員会など次の相談先へ経過を説明しやすくなる
最初の一枚に入れる7項目
- 宛先と提出日
学校長宛てにし、担任や担当者名も併記します。 - 児童生徒と保護者の情報
氏名、学年・学級、連絡先、希望する連絡方法を書きます。 - 相談の目的
「いじめの疑いについて、事実確認と安全確保を求めます」のように一文で示します。 - 確認できている事実
日時、場所、相手、言動、見ていた人を、推測と分けて書きます。 - 現在の影響
けが、体調、睡眠、欠席、持ち物、金銭、SNSなどの変化を書きます。 - 当面求める安全措置
席、学級、登下校、休み時間、部活動、端末やSNSでの接触を具体的に挙げます。 - 回答してほしい日
「○月○日までに担当者と当面の対応をご連絡ください」とします。
そのまま使える相談文書の例
○○学校 校長 ○○様
提出日:20XX年○月○日
いじめの疑いに関する相談と安全確保のお願い
児童生徒:○年○組 氏名
保護者:氏名/電話/メール
子どもから次の申告があり、心身への影響も見られるため、学校いじめ対策組織での共有、事実確認、当面の安全確保をお願いします。
【確認できていること】
・○月○日○時ごろ、○○で、○○さんから「 」と言われた
・○月○日、持ち物が壊れていた。写真を別紙1として添付
・○月○日以降、LINEグループでの投稿を確認。画面保存を別紙2として添付
【現在の状態】
・○月○日から腹痛を訴え、○日欠席
・本人は「休み時間に一人になるのが怖い」と話している
【当面お願いしたいこと】
1. 被害を訴えた本人と相手を、確認なく同席させないこと
2. 休み時間・登下校・部活動での安全確保
3. 本件を学校いじめ対策組織へ共有すること
4. 担当者、確認方法、○月○日までの対応を文書またはメールで知らせること
本人は、相手へ伝わった後の仕返しを強く心配しています。聞き取り方法と情報共有の範囲について、事前に説明をお願いします。
添付:時系列表、写真、画面保存、受診記録、これまでの相談記録
時系列表は「事実」と「影響」を分ける
項目
書く内容
日時・場所
分かる範囲で具体的に。推定なら「○月上旬ごろ」と書く
起きたこと
見聞きした事実。本人の言葉はかぎ括弧で残す
相手・目撃者
分からなければ空欄にせず「不明」とする
影響
けが、体調、欠席、金銭、持ち物、SNSなど
対応
誰へ相談し、どんな回答だったか
資料
画像、動画、診療明細、メールなどのファイル名
「あの子は以前から問題児だ」「学校は隠していると思う」といった評価や推測は、事実欄とは分けます。推測を書いてはいけないのではなく、確認した事実と、本人・保護者の見方を混ぜないことが大切です。
提出した後に残すもの
- 提出した文書と添付資料の完全な控え
- 提出日時、受け取った人、提出方法
- 面談の出席者、開始・終了時刻、学校の説明
- 学校が約束したこと、担当者、期限
- 子どもの状態と新たに起きた出来事
メールなら送信済みデータを保存し、紙なら受領印や受領メールを依頼します。受領印を断られても、その事実をメモし、同じ内容をメール等でも送って記録を補います。
避けたい書き方
- 起きたことを時系列にせず、感情だけを何ページも続ける
- 確認できていない噂を断定する
- 「厳正に処分せよ」だけで、子どもの安全措置を書かない
- 相手の個人情報や画面保存をSNSへ公開する
- 返答期限を決めず、学校からの連絡を待ち続ける
怒りや不安を書くこと自体は問題ありません。ただし冒頭の一枚は、読む人が「今日何をするべきか」を判断できる順番にします。詳しい経過や意見は別紙に分ければ、思いを削らず伝えられます。
学校の回答で確認する5点
- 学校いじめ対策組織へ共有したか
- 当面の安全確保を誰が担当するか
- 本人・相手・目撃者への確認方法と順番
- 保護者への次の連絡日
- 教育委員会等の設置者へ報告・相談する必要があるか
確認した公的情報
公的情報の最終確認:2026年8月24日 ※文面例は一般的な整理例です。個別の法的文書は弁護士等へ相談してください。


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